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JRやアニメイトから「お詫びメール」が届いたら?ユミルリンクの情報漏えい(延べ5,162万件)で確認することと、偽メールの見分け方

メール配信サービス「Cuenote FC」のユミルリンクへの不正アクセスで、JR、アニメイト、ガンダムベース、銀行などが影響を公表しました。漏えいのおそれは延べ5,162万件。お詫びメールが届いたらやることと、本物と偽メールの見分け方をまとめます。

情報漏えいのお詫びメールを表す封筒と、本物か確かめる「?」のマークのイラスト

JR、アニメイト、ガンダムベース、銀行、新聞社——ここ数日、いろいろな会社から「情報が漏えいしたおそれがあります」というお知らせが続いています。原因はどれも同じで、メール配信サービス「Cuenote FC」を提供するユミルリンクへの不正アクセスです。

ユミルリンクの発表では、漏えいのおそれがある情報は延べ5,162万8,280件。調査はまだ続いていて、件数は増える可能性があります。この記事では、何が起きたのか、自分は関係あるのか、お詫びメールが届いたら何をすればいいのか、そして本物と偽メールの見分け方を整理します。

この記事のポイント

  • 結論:お詫びメールが届いても、あわてて何かを入力する必要はない。漏れたのは主にメールアドレスなどで、下の主な3社はカード情報を対象外としている。いちばん気をつけたいのは、これから届くかもしれない偽メール
  • 知らない会社の名前で連絡が来るのは、ユミルリンクが企業のメール配信を請け負う会社だから。ふだん使っているサービスの裏側で使われていた
  • メールの中のリンクは押さず、公式アプリやブックマークから確かめる。差出人のアドレスだけでは見分けられない

何が起きたのか

ユミルリンクは、企業がお知らせやメールマガジンを送るための配信サービスを提供している会社です。私たちが直接契約しているわけではなく、ふだん使っているサービスの会社が、メールを送るために使っている裏方にあたります。そのため、聞いたことのない会社の名前が突然出てくることになります。

ユミルリンクの発表(第二報、10月26日)の要点は、次のとおりです。

項目 内容
異常に気づいた日 2026年10月16日
漏えいのおそれがある件数 延べ51,628,280件(Cuenote FC)
痕跡が見つかったシステム 49システム(不正アクセスが試みられたのは81システム)
原因 プログラムの部品(ライブラリ)の脆弱性。サポート・品質管理の担当者の認証情報も取られ、ほかのシステムへ広がった
不正利用 公開や不正利用の事実は確認されていない
今後 16システムは件数を調査中で、増える可能性あり

第一報(10月19日)では5システム・延べ約900万件とされていましたが、調査が進んで大きく増えました。「延べ」なので、同じ人が複数の会社に登録していれば重ねて数えられています。5,162万人分という意味ではありません。

自分は関係ある?影響を公表した主なサービス

各社が公表した内容のうち、読者に身近なものをまとめました(2026年10月30日時点)。漏れた項目は会社ごとに違います。

サービス 対象 漏えいのおそれがある項目 件数
エクスプレス予約・スマートEX(JR東海・JR西日本・JR九州) Cuenote FCでメールを配信した会員 メールアドレス、会員ID、氏名(カタカナ)、会員種別 確認中
アニメイト通販・ポケットドラマCD メールマガジンの登録者 メールアドレス、性別、居住都道府県、アニメイト会員コード 調査中
THE GUNDAM BASE MEMBERS(BANDAI SPIRITS) 登録者 メールアドレス、バンダイナムコIDの管理用の内部識別子 346,247件

3社とも、クレジットカード情報は対象外としています。パスワードは、アニメイトとバンダイナムコが対象外と明記しています。JR3社は、パスワードには名指しで触れていませんが、漏えいした情報を上の4項目とし、それ以外の個人情報については「漏えいの可能性はありません」としています。

このほか、りそな銀行・埼玉りそな銀行・関西みらい銀行、毎日新聞社、朝日新聞社、honto(大日本印刷)、アイスタイル、サイボウズ、インプレス、埼玉県の「ぷらっとさいたま」なども影響を公表しています。漏れた項目は、それぞれの公式の発表で確かめてください。

このリストは途中経過です。ユミルリンクは企業ごとの情報を調査のあとで報告するとしていて、これからも増える可能性があります。逆に、名前が挙がったサービスを使っていても、全員が対象とは限りません。たとえばアニメイトの対象はメールマガジンの登録者です。対象の人には各社から連絡があるので、そこで確かめるのが確実です。

お詫びメールが届いたら、何をすればいい?

1. あわてて入力・返信しない

お詫びのメールを読んで不安になっても、その場で何かを入力する必要はありません。ログインや、カード番号の確認を求めてくるメールは、まず疑ってください。

2. 公式サイトやアプリの「お知らせ」で確かめる

メールの中のリンクではなく、いつも使っている公式アプリやブックマークからサービスを開き、お知らせを確認します。同じ内容が出ていれば本物です。

3. パスワードは、使い回しているなら変える

アニメイトとバンダイナムコは、パスワードは対象外と明記しています。発表された項目にパスワードが入っていないサービスなら、今回の件だけを理由に急いで変える必要はありません。

ただし、同じパスワードをいくつものサービスで使い回している人は、これを機に変えておくと安心です。ユミルリンクも自社サービスの利用者に、同じパスワードをほかで使っている場合は変更するよう呼びかけています。二段階認証が使えるサービスなら、設定しておきましょう。

ゲームのアカウントについては、「ゲームのアカウント、乗っ取られたらどうなる?」に設定の手順をまとめています。

4. しばらくは、メールとSMSに注意する

漏れたメールアドレスは、偽メールに使われるおそれがあります。今は被害が確認されていなくても、数か月たってから届くこともあると考えて、しばらくは注意を続けましょう。

本物のお詫びと、偽メールの見分け方

差出人のアドレスだけでは見分けられない

実際に、ユミルリンクのドメイン(info@cuenote.jp)から、セゾンカードを名乗る偽メールが送られたことが確認されています。ユミルリンクによると、件名は「ご利用確認のお願い」「利用内容確認のご依頼」など。ユミルリンクも第三者も、送信を指示したものではないとしています。

差出人が本物の会社のアドレスに見えても、それだけでは安心できない、ということです。

こんなメールは疑う

  • リンクを押してログインや本人確認をさせようとする
  • パスワード、認証コード、カード番号を尋ねる
  • 「24時間以内に」「アカウントが停止されます」などと急がせる
  • 件名が「ご利用確認」「内容確認」のように、あいまい

ユミルリンクは、メールやSMS、電話でパスワードや認証コード、カード情報を尋ねることは一切ないとしています。バンダイナムコ側も、今回の件の連絡メールの本文にはURLを記載しないと案内しています。お詫びの連絡に、リンクは本来いらないものです。

押してしまった・入力してしまったら

  • パスワードを入力した:そのサービスのパスワードをすぐ変える。同じものを使い回しているサービスも変える
  • カード番号を入力した:カード会社にすぐ連絡する
  • やりとりを始めた、被害のおそれがある:ユミルリンクは、地域の警察署などに相談するよう案内している

よくある質問

質問:

ユミルリンクから直接メールが来ることはある?

答え:

発表では、ユミルリンクが個別に連絡する相手は、配信サービスの利用企業が中心です。ふつうの利用者への連絡は、使っているサービスの会社から届くと考えておくとよいでしょう。ユミルリンクの名前で、個人あてにリンク付きのメールが来たら、まず疑ってください。

質問:

お詫びのメールが来ないなら、安心していい?

答え:

調査は続いていて、対象が増える可能性があります。連絡が来ていなくても、偽メールへの注意は続けておきましょう。

質問:

退会すれば、もう大丈夫?

答え:

退会しても、すでに漏れた情報が取り消せるわけではありません。使わなくなったサービスは整理したほうがよいですが、偽メールへの注意は別に必要です。

このブログの考え方

今回、多くの人にとって「ユミルリンク」は初めて聞く名前だったと思います。私たちは、JRやお店を信じて登録しています。でも、そのメールアドレスは、その先の、さらに別の会社にも預けられている。信頼している相手の、その先までは見えないのが今のネットのしくみです。

自分で防げないことを心配し続けるのはつらいものです。だから、できることを決めておくのがいいと思います。メールの中のリンクは押さず、いつもの入り口から確かめる。漏えいがどこで起きても、この習慣ひとつで守れることはたくさんあります。

大きな情報漏えいのあとにやっておきたいことは、「カプコン『CAPCOM ID』から約1,177万件の情報漏えい」でもまとめています。

まとめ

  • ユミルリンクの「Cuenote FC」への不正アクセスで、漏えいのおそれは延べ5,162万8,280件。調査中で、さらに増える可能性がある
  • JR(エクスプレス予約・スマートEX)、アニメイト、ガンダムベース、銀行、新聞社などが影響を公表。漏れた項目は会社ごとに違う
  • 主な3社は、カード情報を対象外としている。パスワードも、アニメイトとバンダイナムコは対象外と明記。あわてて入力しない
  • お詫びが届いたら、リンクは押さず公式アプリやブックマークから確認。使い回しのパスワードは変える
  • 差出人のアドレスだけでは見分けられない。パスワードやカード番号を尋ねるメールは疑う

参考資料

※ 記事の内容は、2026年10月30日時点の情報をもとにしています。件数や影響を公表した企業は、今後増える可能性があります。