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スマホ・通信 公開日

「+」から始まる知らない電話は出なくていい。詐欺電話の75%は国際電話、iPhone・Android・家の電話で止める方法

詐欺に使われた電話番号の約75%は「+」から始まる国際電話番号です。警察庁の最新の資料をもとに、ニセ警察詐欺などの実態と、iPhoneの「不明な番号をスクリーニング」、Androidの警察庁推奨アプリ、家の固定電話の国際電話利用休止まで、知らない電話を止める方法をまとめました。

「+1」から始まる番号の着信画面が出たスマホと、着信を止めるブロックのマーク。見出しは「「+」から始まる電話に注意」

スマホに、見覚えのない「+1」や「+44」から始まる番号の着信。「海外に知り合いはいないのに、誰だろう?」と気になって、かけ直そうか迷った経験はありませんか。

結論から言うと、海外に心当たりがなければ、出る必要も、かけ直す必要もありません。いま日本の詐欺電話の多くは、こうした「+」から始まる国際電話番号からかかってきているからです。

この記事では、警察庁の最新の資料をもとに、国際電話を使った詐欺の実態と、iPhone・Android・家の固定電話それぞれで、知らない電話を止める方法をまとめます。

この記事のポイント

  • 2025年に詐欺に使われたと報告された電話番号の約75%が国際電話番号。警察官を名乗る「ニセ警察詐欺」は、9割以上が電話から始まる
  • 「+」から始まる番号は海外からの電話。心当たりがなければ出ない・かけ直さない
  • iPhoneは「不明な番号をスクリーニング」で、知らない番号にiPhoneが先に応答してくれる
  • Androidは、警察庁推奨の無料アプリで国際電話をまとめてブロックできる
  • 家の固定電話は、「国際電話不取扱受付センター」に申し込めば無料で国際電話を止められる

詐欺電話の多くは「+」から始まる国際電話

詐欺に使われた番号の約75%が国際電話

警察庁は、2023年7月ごろから、国際電話番号を使った特殊詐欺が急増しているとしています。2025年11月末までの11か月で、詐欺に使われたと報告された国際電話番号は86,180件。前の年の同じ時期の約2倍です。

共同通信の報道によると、2025年に全国の警察から報告された詐欺の電話番号のうち、75.5%が国際電話番号でした。いまや、詐欺電話の4本に3本は海外の番号から、という状況です。

被害が大きい「ニセ警察詐欺」は、ほぼ電話から

2026年上半期(1〜6月)の特殊詐欺の被害額は、1,816億円。前の年の同じ時期より5割以上増えました。中でも被害が大きいのが、警察官を名乗ってお金をだまし取る「ニセ警察詐欺」で、半年で507.9億円にのぼります。

ニセ警察詐欺は、最初の接触の98.2%が電話です。そのうち約6割は携帯電話にかかってきています。警察庁は、高齢者だけでなく20代・30代を含む幅広い年代で被害が増えているとして、「犯人と接触してしまえば、誰もがだまされるおそれがある」と注意を呼びかけています。

だからこそ大事なのが、そもそも電話に出ない・つながらないしくみを作っておくことです。

「+」から始まる番号の見分け方

スマホの着信画面に「+」から始まる番号が出たら、それは海外からの電話です。「+」のあとの数字は、国ごとに決まった「国番号」です。

着信画面の表示 どこからの電話か
+1 から始まる アメリカ・カナダなど
+44 から始まる イギリス
+81 から始まる 日本(国内の番号を国際的な書き方で表したもの)
090・03など、0から始まる 国内の番号

海外に住む家族や友人、仕事の取引先などに心当たりがなければ、出ない・かけ直さないのが基本です。海外の番号にかけ直すと、国際電話の通話料がかかることもあります。

「+」がなくても安心はできない

注意したいのは、国内の番号なら安全とは限らないことです。警視庁によると、ニセ警察詐欺では、着信画面に警視庁の代表番号(03-3581-4321)や、末尾が「0110」の警察署の番号を偽って表示させる手口も確認されています。

警視庁は、「警察官がSNSやビデオ通話で連絡を取ることはありません」としています。「あなたの口座が犯罪に使われている」「逮捕状が出ている」などと言われたら、いったん電話を切りましょう。家族に相談するか、警察相談専用電話「#9110」に電話して確かめると安心です。

iPhoneで知らない電話を止める

「不明な番号をスクリーニング」をオンにする

iOS 26から、連絡先に登録していない番号からの電話に、iPhoneが代わりに出て、相手の名前と用件を聞いてくれる機能が使えるようになりました。相手の答えは画面に文字で表示されるので、それを見てから電話に出るか決められます。

設定のしかた

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「アプリ」→「電話」の順にタップ
  3. 「不明な番号をスクリーニングする/消音にする」で、次のどれかを選ぶ
選択肢 どうなるか
しない これまでどおり、知らない番号でも着信音が鳴る
通話の理由を尋ねる iPhoneが先に応答して用件を聞き、その内容を見てから出るか決められる
消音 知らない番号からの電話は鳴らずに留守番電話へ。履歴には残る

おすすめは「通話の理由を尋ねる」です。「消音」は強力ですが、病院や宅配便など、連絡先に入れていない大事な電話にも気づきにくくなります。用件を聞かれても答えずに切れる電話は、出なくてよかった電話と考えてよいでしょう。

「迷惑電話」もオンにしておく

同じ「電話」の設定にある「迷惑電話」をオンにすると、通信会社が詐欺や迷惑電話の可能性があると判断した電話は、鳴らずに留守番電話へ送られます(通信会社が対応している場合)。項目があれば、あわせてオンにしておきましょう。

なお、iPhoneの標準機能には、国際電話だけをまとめて止める設定はありません。気になる番号は、着信履歴から1件ずつ着信拒否できます。

Androidで知らない電話を止める

国際電話をまとめて止めるなら、警察庁推奨アプリ

Androidでは、警察庁が推奨する無料のアプリを入れると、国際電話番号からの着信をまとめてブロックできます。警察庁は2026年3月、一定の基準を満たした詐欺対策アプリを「警察庁推奨アプリ」として認定する制度を始めました。現在、次の2つが認定されています。

アプリ 提供 料金
詐欺対策 by NTTタウンページ NTTタウンページ 無料
詐欺バスター Lite トレンドマイクロ 無料

どちらも、主な機能は共通です。

  • 国際電話番号の発着信をまとめてブロック・警告する(Androidのみ)
  • 詐欺などに使われた番号からの発着信をブロック・警告する(Android・iPhone)
  • 警察庁からの防犯情報を知らせる(Android・iPhone)

iPhoneでも入れられますが、国際電話をまとめて止める機能はAndroidだけです。iPhoneでは「詐欺に使われた番号の警告」が中心になります。

電話アプリでも1件ずつブロックできる

Googleの「電話」アプリ(Pixelなど)では、着信履歴から番号をタップして「ブロック / 迷惑電話を報告」を選ぶと、その番号からの電話を止められます。

設定の「ブロック中の電話番号」にある「不明」をオンにすると、非通知など番号がわからない電話をまとめて止められます。ただし、知らない番号や国際電話が止まるわけではない点に注意してください。電話アプリやメニューの名前は、スマホのメーカーによって違います。

家の固定電話は「国際電話不取扱受付センター」へ

家の固定電話なら、「国際電話不取扱受付センター」に申し込むと、海外からの電話を無料で止められます。警察庁も「みんなでとめよう!!国際電話詐欺」として、全国で利用を呼びかけています。

項目 内容
対象 03や06などから始まる、10けたの固定電話
対象外 携帯電話(070・080・090)、050から始まるIP電話
料金 無料(郵送で申し込むときの切手代のみ自己負担)
申し込み方法 Web、電話(0120-210-364)、郵送
受付時間 自動音声は24時間、オペレーターは平日9〜17時
止まるまで Web・電話なら1週間ほど、郵送は数週間かかることも

申し込めるのは、電話の名義人か、名義人の了承を得た家族などです。止められるのは海外からの着信すべてで、特定の国だけを止めることはできません。

あとで国際電話を使いたくなったら、センターに電話して再開を申し込みます(再開の受付は電話だけ)。引っ越しなどで電話番号が変わるときも、センターへの連絡を忘れないようにしましょう。

実家の電話も、いっしょに見直そう

ニセ警察詐欺は若い世代でも被害が増えていますが、固定電話をよく使う親世代も、狙われやすいことに変わりはありません。帰省のときや電話で話すついでに、次のことを確かめてみてください。

  • 実家の固定電話で、国際電話の利用休止を申し込んであるか
  • 親のiPhoneで「不明な番号をスクリーニング」がオンになっているか(iOS 26以降)
  • 親のAndroidに、警察庁推奨アプリが入っているか
  • 「警察を名乗る電話が来たら、いったん切って家族か#9110に相談」と話しておく

設定は5分ほどで終わります。年末年始の帰省のタイミングで、家族の分までまとめて済ませておくと安心です。

このブログの考え方

詐欺の手口は、年々巧妙になっています。警察庁の資料にもあるとおり、相手と話してしまえば、誰でもだまされるおそれがあります。「自分はだまされない」と思っている人ほど、つい話を聞いてしまうものです。

だからこそ、だまされないように気をつけるより、そもそも電話がつながらないようにしておくほうが確実です。スマホと固定電話の設定は、一度やってしまえば、あとは自動で守ってくれます。セキュリティソフトの考え方と同じで、標準機能でできることを先に整えて、足りないところをアプリで補う。その順番がいちばん手間がかからないと思います。

ビデオ通話を使ったなりすましへの備えは、Zoomの「人間証明」バッジの記事でも紹介しています。あわせて読んでみてください。

まとめ

  • 2025年に詐欺に使われたと報告された電話番号の約75%が、「+」から始まる国際電話番号だった
  • 「+」の番号は海外からの電話。心当たりがなければ、出ない・かけ直さない
  • 国内の番号でも、警察の番号を偽って表示させる手口がある。警察を名乗る電話は、いったん切って#9110へ
  • iPhoneは「設定」→「アプリ」→「電話」で、「不明な番号をスクリーニングする/消音にする」を「通話の理由を尋ねる」に
  • Androidは警察庁推奨アプリ(無料)で、国際電話をまとめてブロック
  • 家の固定電話は、国際電話不取扱受付センターに申し込めば、無料で国際電話を止められる

参考資料

※ 記事の内容は、2026年10月27日時点の情報をもとにしています。