コミックシーモア・Renta!が相次いで停止。何が起きた?利用者がいまやっておきたい3つのこと
2026年10月、コミックシーモアとRenta!が相次いでサービスを停止しました。各社の発表から「何が起きたのか」を整理し、パスワードの見直しや偽メールへの注意など、利用者がいまやっておきたいことをまとめました。
2026年10月、電子コミックの大手サービスが相次いで止まりました。15日に「コミックシーモア」、18日には「Renta!」が利用できなくなり、どちらも10月20日の時点で再開の時期は決まっていません。
毎日のようにマンガを読んでいる人にとっては、「買った本はどうなるの?」「自分の情報は大丈夫?」と気になるところです。この記事では、各社が発表している事実を整理したうえで、利用者がいまやっておきたいことをまとめます。
この記事のポイント
- コミックシーモアは不正アクセスで、メールアドレスなど一部の会員情報が流出したと発表
- Renta! も、外から侵入された疑いがあるとして調べている最中
- いちばん大事なのは、ログイン情報を使い回しているサービスのパスワード変更と、「お詫び」をよそおった偽メールへの注意
※ 状況は日々変わっています。最新の情報は、各サービスの公式発表で確認してください。
追記:10月22日までの続報
コミックシーモア(10月21日の第4報)
- 流出した可能性がある情報は、最大約420万件に。そのうち、会員データベースの登録情報(メールアドレス・ハッシュ化したパスワード・ニックネーム・生年月日・性別)は319件。残りは、システムの記録(ログ)に残っていたメールアドレス・ニックネーム・生年月日・性別で、パスワードは含まれていないとのことです(同じ会員の重複を含む可能性あり)
- 侵入された経路と攻撃の手口は、特定と遮断が完了
- 再開は、購入済み作品のWeb閲覧と、読み放題の閲覧を最優先に。作品の購入や決済は、安全を確認でき次第、順に再開する予定。時期は関係機関と調整中
- 停止中、読み放題などの月額料金は基本的に引き落とされない(一部の支払い方法は個別に対応)。停止中に期限が切れたポイントは、再付与などを検討中
Renta!(10月21日のお知らせ)
- 再開の時期は未定。情報が漏れたかどうかは、まだ調査中
- 停止中に期限が切れたレンタル作品は、引き続き「別途対応を検討」とのこと
何が起きたのか(10月20日時点)
コミックシーモア(NTTソルマーレ)
- 10月15日:外部から不正に入りこまれた疑いが強いと判断し、午前11時35分に全サービスを停止
- 10月16日:会員の一部について、登録情報の流出を公表
- 10月18日:原因は特定できて再発防止の作業を進めているが、何日に再開できるかはまだ言えない、と説明
流出が確認された情報と、確認されていない情報は、次のとおりです。
| 流出が確認された情報 | 流出が確認されていない情報 |
|---|---|
| メールアドレス | クレジットカード情報(今回のシステムでは管理していないとのこと) |
| パスワード(ハッシュ化されたもの) | 購入履歴 |
| 生年月日・性別・ニックネーム | 「MY本棚」の中身、ポイントの残高や有効期限 |
また、サービスを再開するときには、全会員のパスワードを一度リセットする予定だそうです。
Renta!(パピレス)
- 10月18日:最初は「サーバーの臨時メンテナンス」という説明で、利用できない状態に
- 10月19日:外から侵入された疑いがあることがわかり、何が起きたのか、どこまで影響があるのかを調べていると公表
- いつ再開するかは決まっていません。止まっている間に期限が切れるレンタル作品は、何らかの対応を検討中とのことです
Renta! については、10月20日の時点で、情報が漏れたかどうかの説明はまだありません。2つの停止のつながりについても、両社とも公式には触れていません。
「ハッシュ化されたパスワード」ってなに?
ハッシュ化とは、パスワードをそのままの形で保存せず、元に戻しにくい、別の文字の並びに変換して保存するしくみです。そのため、流出したものがそのまま「あなたのパスワード」として読める状態ではない、ということです。
ただし、「1234abcd」のような短くて単純なパスワードは、時間をかければ元のパスワードを推測されてしまうことがあります。各社が、念のためパスワードの変更を呼びかけているのはこのためです。
利用者がいまやっておきたい3つのこと
1. ログイン情報を使い回しているサービスを見直す
いちばん大事なのがこれです。コミックシーモアや Renta! で使っていたログイン情報(メールアドレス+パスワード)を、ほかのサービス(メール、通販、SNS など)でも使っている場合は、そちらのパスワードを今のうちに変えておくのが安心です。
コミックシーモア自体のパスワードは、再開のタイミングで会社側がリセットするそうです。再開後の手続きは、公式の案内にしたがってください。
2. 「お詫び」「補償」をよそおった偽メールに気をつける
今回のような出来事のあとは、その会社のふりをした偽のメールや SMS が届きやすくなります。メールアドレスが流出している場合はなおさらです。
- 「お詫びのポイントを受け取るにはこちら」
- 「アカウントの再設定が必要です」
- 「返金の手続きをしてください」
こうしたメールのリンクは押さずに、公式アプリや、ブックマークしておいた公式サイト、公式の X(旧 Twitter)アカウントから、同じお知らせが本当に出ているかをチェックするのがおすすめです。
3. 非公式の「まとめ」より、公式の発表を見る
サービスが止まると、「いつ再開?」「データは消えた?」といった情報が SNS やブログにたくさん出回ります。中には、推測や古い情報も混ざっています。再開の時期や補償の内容は、運営会社の公式サイトや公式アカウントの発表で確認するのが確実です。
「買ったマンガが読めない」をどう考えるか
今回の件で、「電子書籍は買っても、サービスが止まると読めなくなる」ということを、改めて実感した人も多いと思います。
電子書籍は多くの場合、本そのものを持つのではなく、そのサービスの中で読む権利を買う形です。なので、お店そのものが閉まってしまうと、お金を払った作品にも手が届かなくなります。コミックシーモアは「MY本棚」のデータの流出・消失は確認されていないとしていますが、再開までは手元で読むことができません。
ちなみに、不正アクセスとは別の話ですが、電子書籍サービスが終了するときに、購入した作品を別のサービスへ引き継げるようにする例もあります。たとえば、マンガアプリの「comico」は2027年1月のサービス終了にあたり、購入済みの作品を「めちゃコミック」へ移す準備を進めると発表しています(同じ作品が配信されていて、権利元の許可がとれたものに限るなど、条件があります)。
だからといって、電子書籍をやめるべき、という話ではありません。持ち運びやすさや、すぐに買えるといった良さは変わりません。ただ、
- 買う作品を1つのサービスに集中させすぎない
- 何度も読み返したい大切な作品は、紙の本で持つことも考える
といった「分散」の考え方は、持っておいてもいいかもしれません。
このブログの考え方
自分もマンガやアニメが好きで、電子書籍のサービスには毎日のようにお世話になっています。だからこそ、今回のニュースはひとごとではありませんでした。
Web 制作の仕事をしていると、どんなにしっかり作られたサービスでも、「絶対に安全」と言い切れるものはないと感じます。利用者にできるのは、パスワードを使い回さないこと、偽のメールに気をつけること、公式の発表を待つことです。地味ですが、これがいちばん効く対策だと思っています。
ネットの詐欺や、個人ができるセキュリティ対策については、「サイバー攻撃が急増」は私たちにも関係ある?でもくわしくまとめています。
まとめ
- 2026年10月、コミックシーモア(15日)と Renta!(18日)が相次いでサービスを停止
- コミックシーモアでは、メールアドレス・変換済みのパスワードなどが一部漏れた。カード情報や購入履歴は、漏れたことが確認されていない
- Renta! は、侵入の疑いについて調べている最中
- 利用者は、同じパスワードを使うほかのサービスの変更と、「お詫び」をよそおった偽メールに注意
- 再開や補償の情報は、公式の発表で確認する
参考資料
- 「コミックシーモア」不正アクセスにより一部ユーザーの会員情報が流出(電ファミニコゲーマー、2026年10月16日)
- 『コミックシーモア』サービス再開の見通し立たず(ORICON NEWS、2026年10月18日)
- コミックシーモア、流出は最大約420万件に(ITmedia NEWS、2026年10月22日)
- 「Renta!」が臨時メンテナンスでサービス停止 再開時期示さず(ITmedia NEWS、2026年10月19日)
- コミックシーモア公式 X・NTTソルマーレ
- Renta! 公式サイト
- マンガプラットフォーム「comico」が27年1月終了へ(GameBusiness.jp、2026年8月19日)
※ この記事は、10月20日(2026年)までに出た上記の発表・報道をもとに書き、10月23日に続報を追記しました。状況が変わり次第、追記します。



