当サイトのリンクには広告が含まれています

IT・Web 公開日

「サイバー攻撃が急増」は私たちにも関係ある?数字で見る個人の被害と、今日からできる7つの対策

ニュースで見る「サイバー攻撃の急増」。警察庁の最新報告を読むと、個人に身近なのは「ネットを使った詐欺」でした。いま増えている手口と、むずかしい知識なしで今日からできる対策、困ったときの相談先をまとめました。

サイバー攻撃から個人情報を守る、盾と鍵とスマホのイラスト

「サイバー攻撃が急増」というニュースを、最近よく見かけます。でも、会社や役所の話のようで、「自分には関係ないかも」と感じている人も多いのではないでしょうか。

実は、警察庁の最新の報告を読むと、**私たち個人にいちばん身近な被害は、ハッキングのような難しい攻撃ではなく「ネットを使った詐欺」**だとわかります。この記事では、むずかしい専門用語はできるだけ使わずに、いま何が増えているのか、今日からできる対策は何かをまとめます。

この記事のポイント

  • 2026年上半期、ネットを使った詐欺の被害額は1,755億円で、前の年の同じ時期より45%増えた
  • 個人を狙う手口の中心は、偽のメールやSMS、SNSでの投資・恋愛話、偽のウイルス警告
  • 一方で、ネットバンキングの不正送金やクレジットカードの不正利用の被害額は減っていて、対策には効果がある

そもそも「サイバー攻撃」ってなに?

ニュースでいう「サイバー攻撃」には、大きく分けて2つの種類があります。

  • 組織を狙う攻撃:会社のシステムに入りこんでデータを使えなくし、元に戻す代わりにお金を要求する「ランサムウェア」など
  • 個人を狙う犯罪:偽のメールで ID やパスワードを盗む、SNS でだましてお金を振り込ませる、など

ランサムウェアの被害は2026年上半期に123件と、半期としては過去最多になりました。ただ、これは主に会社などの組織の被害です。**私たちが日常で気をつけたいのは、後者の「個人を狙う犯罪」**のほうです。

数字で見る、いま増えているもの

警察庁は2026年9月、「令和8年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」という報告を公表しました。その中から、個人に関係の深い数字を抜き出してみます。

項目 2026年上半期 前年の同じ時期と比べて
ネットを使った詐欺の被害額 1,755億円 45%増
特殊詐欺の被害額(SNS型の投資詐欺・恋愛詐欺を含む) 約1,816億2,000万円 51.7%増
フィッシングの報告件数(フィッシング対策協議会) 約73万件 —
偽のウイルス警告によるサポート詐欺 735件・約8億3,000万円 件数10.4%増・被害額13.3%減
ネットバンキングの不正送金 253件・約20億7,000万円 被害額51%減
クレジットカードの不正利用(日本クレジット協会) 約221億円 30%減

報告では、ネットを利用した犯罪は増え続けていて、その約9割が詐欺だとされています。

一方で、ネットバンキングやクレジットカードの不正利用の被害額は、前の年より大きく減っています。銀行やカード会社の対策が進んだことに加え、利用する側が気をつけることで、被害は減らせるということでもあります。

個人が狙われやすい、4つの手口

1. 偽のメール・SMS(フィッシング)

宅配業者、通販サイト、カード会社、銀行などのふりをしたメールや SMS が届き、本物そっくりの偽サイトに誘導されます。そこで ID やパスワード、カード番号を入力すると、情報が盗まれます。

警察庁の報告では、AI の発達で文章が自然になり、昔より見抜きにくくなっていると注意をうながしています。「日本語がおかしいから偽物」という見分け方は、もう通用しにくくなっています。

2. SNS での投資話・恋愛話

SNS で知り合った相手と、会わないままやり取りを重ね、信用させたうえで「もうかる投資」や「会うための費用」などの名目でお金を振り込ませる手口です。有名人の写真や動画を勝手に使った投資の広告も増えています。被害が1件あたり大きくなりやすいのが特徴です。

3. 偽のウイルス警告(サポート詐欺)

パソコンでサイトを見ていると、突然「ウイルスに感染しました」という画面と警告音が出て、表示された番号に電話するよう求められます。電話をすると、サポート代として電子マネーなどを請求されたり、パソコンを遠くから操作できるソフトを入れさせられたりします。

4. ID・パスワードの使い回しを狙った不正ログイン

ほかのサイトから流出した ID とパスワードの組み合わせを使って、別のサービスにログインを試す手口です。同じパスワードをいろいろなサービスで使っていると、1か所の流出がほかのサービスにも広がってしまいます。

ちなみに、情報処理推進機構(IPA)が毎年まとめている「情報セキュリティ10大脅威」の2026年版でも、個人向けの脅威として、フィッシング、不正ログイン、サポート詐欺、SNS などを使った詐欺が選ばれています。

今日からできる7つの対策

どれも特別な知識はいりません。できるものから始めてみてください。

  1. メールや SMS のリンクから開かない:「お支払い情報の確認」などの連絡が来たら、リンクは押さずに、いつも使っている公式アプリや、ブックマークしておいた公式サイトから確認する
  2. パスワードを使い回さない:大事なサービス(メール、銀行、通販、SNS)だけでも、それぞれ別のパスワードにする。覚えきれないときは、スマホやブラウザのパスワード管理機能を使う
  3. 2段階認証をオンにする:ログインのときに、パスワードに加えてスマホに届くコードなどで確認する設定。多くのサービスで、設定画面から無料でオンにできる
  4. スマホやパソコンを最新の状態にする:OS やアプリの更新のお知らせが来たら、後回しにせず更新する
  5. 画面の警告の番号には電話しない:ウイルス警告が出ても、あわてずにブラウザを閉じる。閉じられないときは、パソコンを再起動する
  6. 「SNS で知り合った人からのお金の話」は疑う:投資や送金の話が出たら、まず家族や友だちに相談する。相手に急かされても、その場で振り込まない
  7. ときどき明細を見る:カードや銀行の利用明細を見て、身に覚えのない支払いがないか確かめる

もし被害にあったかもと思ったら

あわてて自分だけで解決しようとせず、すぐに相談しましょう。

  • カードや銀行の情報を入力してしまった:すぐにカード会社や銀行に連絡して、利用を止めてもらう
  • パスワードを入力してしまった:そのサービスのパスワードを変更する。同じパスワードを使っているほかのサービスも変更する
  • お金をだまし取られた:最寄りの警察署、または警察相談専用電話「#9110」に相談する
  • どうしたらいいかわからない:消費者ホットライン「188(いやや)」で、近くの消費生活センターなどを案内してもらえる

このブログの考え方

Web 制作の業界で10年働いてきましたが、偽サイトは年々本物と見分けがつかなくなっていると感じます。見た目で見破るのは、正直、仕事にしている人でもむずかしくなってきました。

だからこそ、「見抜く力」よりも、「リンクからは開かない」「お金の話は一度止まる」といった、だまされにくい習慣のほうが大事だと思っています。このブログでも、ガジェットやサービスを紹介するときは、安全に使うためのポイントもあわせて伝えていきます。

まとめ

  • 「サイバー攻撃の急増」のうち、個人に身近なのは「ネットを使った詐欺」
  • 2026年上半期のネット詐欺の被害額は1,755億円で、前の年の同じ時期から45%増
  • 手口の中心は、偽のメール・SMS、SNS での投資・恋愛話、偽のウイルス警告、パスワードの使い回し
  • 対策の基本は「リンクから開かない」「パスワードを使い回さない」「2段階認証」「最新の状態に」
  • 困ったら、カード会社・銀行、#9110、188 にすぐ相談

参考資料

※ 記事内の数値は、2026年10月20日時点で上記の資料から確認したものです。