広がる「AI面接」とは?しくみと、受ける前に知っておきたい5つのコツ
新卒・中途・アルバイトの選考で広がる「AI面接」。録画型と対話型のちがい、就活生の受け止め、結論から話すなど受けるときのコツ、「AIだけで落とされる」不安への業界ガイドラインまでまとめました。
就職や転職の選考で、人ではなくAIが面接官をつとめる「AI面接」が広がっています。2026年10月には「導入社数が10倍に」と報じられるなど、新卒採用だけでなく、アルバイトや中途採用でも見かけるようになりました。
「AIにどう評価されるの?」「人の面接と同じ準備でいいの?」と不安な人に向けて、AI面接のしくみと、受けるときのコツをまとめます。
この記事のポイント
- AI面接は、スマホやパソコンに向かって質問に答える形式。録画型と、AIが質問を重ねる対話型がある
- 人の面接のような「空気を読んでくれる」は通用しにくい。結論から、具体的に話すのが基本
- 「AIだけで落とされる」不安に対して、業界団体のガイドラインもできている
AI面接ってどんなもの?
AI面接は、応募者がスマホやパソコンのカメラに向かって質問に答え、その内容をAIが分析・評価するしくみです。主に2つのタイプがあります。
| 録画型 | 対話型 | |
|---|---|---|
| 進み方 | 決められた質問に、動画で答える | AIが答えに合わせて、質問を重ねて深掘りする |
| 雰囲気 | 自己PR動画に近い | オンライン面接に近い |
| 気をつけたいこと | 時間内に話をまとめる | 深掘りされても、話の筋がぶれないようにする |
企業にとっては、日程調整がいらず、24時間いつでも受けてもらえる、面接官によって評価がばらつきにくい、といったメリットがあります。応募者にとっても、好きな時間に受けられるのは助かるポイントです。
受ける人はどう感じている?
一方で、受ける側の気持ちは複雑です。
- Preferred Networksが就活生を対象に行った調査では、AI面接を「公平」と感じる人は51.9%。対面の面接(85.4%)を大きく下回り、不満のトップは「反応がない」ことでした
- マイナビの調査(26年卒の大学生)でも、企業がAIを使うことについて、適性検査では賛成が49.8%だったのに対し、面接では24.2%にとどまりました
「話しやすいけれど、手ごたえがない」「AIの判断だけで決まるのは納得しにくい」。そんな声が多いようです。
AI面接で気をつけたい5つのこと
1. 結論から話す
人の面接なら、話が回りくどくても面接官が「つまりこういうことですね」と助け舟を出してくれることがあります。AI面接では、それが期待できません。最初の一文で答えを言い、そのあとに理由と具体例を続ける形を意識しましょう。
2. 具体的なエピソードと数字を入れる
「頑張りました」「成長しました」だけでは、何をしたのかが伝わりません。「アルバイトで新人3人の教え方を見直した」のように、行動と結果を具体的に話すと、評価されやすくなります。
3. 聞き取りやすく話す
AIは、話した内容を文字に起こして分析することが多いです。早口や小声だと、正しく聞き取ってもらえない可能性があります。少しゆっくり、はっきり話すのが安全です。
4. 環境を整える
- 静かな部屋で受ける(生活音や通知音を切る)
- カメラは目線の高さに、顔が明るく映るようにする
- 通信が安定した場所で、スマホやパソコンは充電しておく
5. 練習は「声に出して、録画して」
頭の中で考えるだけでなく、実際に声に出して答え、録画して見返すのがいちばんの練習です。話の長さや、口ぐせ、目線のクセにも気づけます。
「AIだけで落とされる」のは大丈夫?
AIによる選考には、公平性への心配もあります。そこで、AI面接のサービスを提供する会社などが2025年4月に「AIによる採用面接・人事評価サービス協議会(AIAC)」をつくり、同年10月にガイドラインを定めました。人種や性別、出身地などによる差別的な評価をしないことや、労働に関する法律を守ることなどが盛り込まれています。
また、国のAI事業者ガイドラインでも、人間中心や公平性といった考え方が示されています。企業によっては「最終的な合否は人が判断する」と明記しているところもあります。気になる場合は、選考の案内に、AIがどこまで判断に使われるのかが書かれていないか確認してみるといいでしょう。
このブログの考え方
AI面接は、受ける側から見ると「顔の見えない相手」に評価される不安がありますよね。ただ、話の組み立て方そのものは、人の面接でもそのまま役に立つものです。
AIに合わせて自分を変えるというより、伝わる話し方を身につける練習の機会ととらえると、少し気が楽になるかもしれません。
まとめ
- AI面接は、録画型と対話型の2種類。新卒・中途・アルバイトにも広がっている
- 受ける側の評価は分かれていて、「反応がない」ことへの不満が多い
- 結論から、具体的に、はっきり話す。環境を整え、声に出して練習する
- 業界団体のガイドラインもある。AIがどこまで判断に使われるかは、案内で確認を
参考資料
- AI面接を公平と感じる就活生は51.9%、対面面接は85.4% 不満最多は「反応がない」—PFN調べ(HRzine)
- 関心高まるAI面接、北海道内でも 質問は自動生成 話し方や姿勢も評価(北海道新聞、2026年5月20日)
- 広がるAI面接「察して」通用せず(産経新聞、2026年10月18日)
※ 記事の内容は、2026年10月21日時点の情報をもとにしています。



